この間、
一人でお昼を食べる為に小さなレストランに入りました。
通路を挟んで向かいの席には、30代くらいの男性が二人と
高齢のご婦人が食事をされていました。
二人の男性はお顔がとても似ていたので、
ご兄弟だと思われます。
女性は私からだとお顔が見えず、
後ろ姿だけ見えました。
3人で談笑しながら、
もうデザートのコーヒーを飲まれていて、
私が再び三人の方に目をやると、
左側の男性がはらはらと涙を流していました。
話の内容を私は聞いていないので、
本当のところは分かりませんが、
ご婦人のかけた言葉に、
男性の心が思わず動いたのだと思います。
その男性の嬉し涙を流されている姿が、
美しくて、私は自分の手を止めて、見入ってしまいました。
そして、私の心があたたかな物に満ちて行くのを感じました。
そのような場面に遭遇することができたことに、
感謝しました。
*
今、療法にいらしている患者さんと、
日々の生活の中から、感謝することを見つける事と、
自分を褒める事というのを行っています。
これは、私が父の看病をしていた時、
それから、夫がくも膜下出血で倒れて、
生死の境を彷徨っていた時に行っていました。
死を覚悟させるような状況では、
本人もその家族も深刻に思い悩む時間を
過ごすことになります。
気が付くと、
一日の大半を不安な思いで過ごしています。
でも、その時に、何かひとつでも、
感謝できることが見つかると、
それで少し気持ちが楽になるのです。
その時は、朝起きられて感謝とか、
家族揃ってご飯を食べることができて感謝とか、
花を見て美しいと思えることに感謝とか、
お日様の光があたたかい事に感謝とか、
当たり前にあることに感謝をしていきました。
褒めるのも、
今日は美味しくご飯が炊けてさすがだね!とか、
二度寝したのは体の要求を聞けたからだよね!とか、
何でもないことを褒めました。
そうやっていると、大変な中でも、
美しい物や善き事や、幸せだと思える事がたくさん
自分の周りには在ることに気が付いたのです。
家族が深刻な病気になってしまって、
不幸せのどん底だと思っていた気持ちが、
少しずつ変わっていきました。
そして、
父や夫も病気だけれど、
まだ生きている存在だと気が付いたのです。
これに気が付くことができて本当に良かったと思います。
彼らのことを死に逝く人、
死んでしまうかもしれない存在として接していたのであれば、彼らに対しても失礼なことをしていたことになります。
というわけで、どうぞ、日々の生活の中から、
感謝する事と自分を褒めることをあなたにも、
やってみてほしいなと思います。
私はノートに書き出しています。
「えー、そんなこと!」と思わずに、
やってみてください。
行った人にだけ、
すでに在るたくさんの幸せに気が付くことができます。
そして、それがどんなにパワフルな事かわかります!
『歌を通して心と体を整える声の専門家』
シンギングセラピスト(歌唱療法士)平井久仁子
*
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