「本来の私に還るボイスワーク」というセッションでは、クライアントさんが取り組みたいテーマを持ってきてくれます。
例えば、
「新社会人としての将来を見つめたい」
「職場での人間関係を円滑にしたい」
「相手の事も配慮しながら、自分の意見もはっきり主張したい」
「本来の自分と繋がりたい」などなど、上にあげたテーマはほんの一部です。
どれも歌うことや声とは関係のないテーマです。でも、心理学のカウンセリングで扱うようなテーマを自分の声を使ってワークしていきます。
歌うように声を出す事、そして、その時に用いる母音と子音も重要ですが、声を出すことによって、普段は意識できない潜在意識にアクセスすることができます。
歌いながら、自分の中に現れたシンボルが潜在意識から送られたメッセージです。皆さん、思ってもみなかった物が現れるので、ご本人も驚かれるのですが、でも、それはご本人にとって重要なシンボルです。
その顕れたシンボルについて対話をしていくと、ご本人の中から気づきがふっとやってきます。セッション中に分かることもあれば、何日か後でわかることもあります。
何回も継続してセッションを行ってくださっている方は、セッション後に必ず静かな時間を確保されて、セッション中に起こったことをノートに記録されています。そして、時々そのノートを読み返していらっしゃいます。
自分との対話をセッションとセッションの間にも続けられています。
皆さんの無意識の領域から顕れ出てきたシンボルは、とても独創的であり、ユニークで美しく、まさに詩や物語の様です。セッション中、私たちは一緒に、神話の世界や地下の都市、また時には深海の王国を旅します。
クライアントさんの創造性が発揮される時、私はその人の本来の姿に触れて、その美しさと完璧さに感動します。
頭を使う思考には限りがあります。新しい思考というのはなかなかできるものではありません。思考は過去の経験にしか繋がっていないからです。
でも、感じることは、いつも新鮮です。アイディアやインスピレーションは直観からやってきます。
声を出して、自分の感覚と繋がり、考えるから感じることにシフトしていくと考えてもみなかったことに気が付くかもしれません。
そして、このセッションの最大の良い所は、セラピストからアドバイスや答えを貰うのではなくて、自分の中から自分の力だけで気づきが起こること。それが、頭で分かるだけではなく、身体感覚を伴って、腑に落ちるように分かることです。
本来の私に還るボイスワーク・セッション
https://kantele-voice.com/voice-bodywork/
アントロポゾフィー歌唱療法士 平井久仁子