先週、患者さんを見送りました。2年半という期間、一緒に療法を行いました。初めてお会いした時からの事が、鮮明に蘇ります。
「音程が取れないので、歌うことは子供の時から苦手でした。
そんな私でも歌唱療法ができるのでしょうか?」それがその方の第一声でした。
毎回レッスンにいらっしゃる度に、課題に果敢に取り組み、いつしかその問題はなくなりました。歌うことがなによりの楽しいことになりました。
私にとってもその方と過ごす療法の時間は、ものすごく濃い時間となりました。療法士としての魂をその方に磨いて頂きました。
今日のレッスンにいらっしゃった方と一緒に、その方が好きだったDona Nobis Pacem(私たちに平和を与えてください)を歌いました。
これからは自由なスピリットとなって、その歌声を天界に響かせていらっしゃると思います。