最近、人との関係に悩んでいるという御相談を受けることがあります。それもお一人ではなく、立て続けに受けたので、ブログをお読みの方の中にもお役にたてる方もいらっしゃるかもしれないと思いました。
ご相談を受けた方たちのお話を伺ってみると、「相手はこう思っているのではないか?」という憶測が自分の心をぐるぐるとさせてしまっていることが多いです。相手がどう思っているか、何を考えているかは、その相手しかわからないことです。
「どう思っているの?」「何を考えているの?」と相手に聞いてみなければ、本当の所は分からないのです。でも、それを聞くことができずにいて、自分で色々と想像してしまって、同じところをぐるぐると周り、どんどん自分の心を複雑に、そして疲れさせてしてしまいます。
相手に尋ねる事は、怖い事ですか?不安を感じますか?
もうそんなことをするのも嫌なくらいな相手なら、聞かなくてもいいと私は思います。でも、その代わりに、自分と相手との間にきっぱりと境界を引いて、相手の心の中を憶測するのを止める事。そうして、自分の心を守ってください。相手の事まで、自分が責任を持たなくてもいいのです。
自分を自由にさせておくには、相手も自由にさせてあげること。
目には見えない意識のコードみたいなものを相手に差し込んだままにしていては、自分のエネルギーが浪費するばかりです。
もし、相手に聞くことができるなら、言葉を選んで、聞いてみてください。以外と、この聞いてみることをしていない人が多いのです。相手の気持ちを思い計ることが美徳とされているからでしょうか?言わなくても理解してほしいとか、ありますよね。
「相手の人に尋ねてみましたか?」と聞くと、「あっ。聞いてみてません。」と答える人が案外と多いのです。
不安な気持ちや、恐れが他者とコミュニケーションすることを飲み込んでしまいます。でも、相互に関わることによって、お互いの自我の成長を即しているのだと考えたらどうでしょう?
私がフィンランドに居た時の話ですが、イースターの休みがそろそろ終わるという頃に、友人からラップランドへ一緒に行かない?という誘いの電話がありました。まだ凍りついている湖に穴をあけて、釣りをする、アイスフィッシングの誘いです。湖のコテージに泊まって、自炊をしながら、釣り三昧の1週間の旅です。
その話を聞いた時、私はすぐに行きたい!と思ったのですが、2週間もイースター休みがあったのに、またすぐ授業を休んで行けるかな?とも思いました。だから友人には、少し考えてから返事をすると言いました。
それからの私はひとり頭の中で悶々と考えました。「どうしよう? どうしよう? どうしよう?」と。
イースターの休み明け、学校の門をくぐって、教室に向かう途中に、駐車場から歩いてくる先生と会いました。「休みはどうだった?」と先生から話しかけられたタイミングで、思い切って、ラップランドへ1週間の釣り旅行に誘われている事を話しました。
すると。。。
「アイスフィッシング!素晴らしい体験になるから、絶対に行きなさい。フィンランド人だって、体験していない人が大勢いる。めったにないチャンスを逃さないで!」という返事が返ってきました。1週間授業を休む分は、課題を出すので、そのレポートを提出すれば、出席日数になるからと提案してくれました。
そんな訳で、私は1週間のラップランド、アイスフィッシング旅行に出発できたのです。その旅行が素晴らしかったのは、言うまでもありません。一人で悶々と考えていたら、無理だからと誘いを断っていたと思います。
だから、あなたも勇気を出して、聞いてみてください。自分が考えてもみなかった言葉が、その相手から飛び出してくるかもしれませんよ。なーんだ、そんな風に思っていたんだと、誤解が溶けたり、自分の思い過ごしだったことに気が付いたりするかもしれません。
そうそう、フィンランドの歌の学校では、毎年、夏に合唱週間が行われます。今年は7月29日から8月2日までです。そして、今年は7月22日から28日の間に、歌と絵画と彫塑、乗馬のワークショップも開かれます。
フィンランドの美しい夏と、芸術に触れて、あなたも自由な雰囲気を味わってみませんか?学校の庭には、薪をくべて入る伝統的なサウナ小屋もあります。白夜の空の下、サウナは格別です。
興味のある方は、下記のURLをチェックしてみてください。詳細、申し込みは歌の学校(ラウルコウル)まで。
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