私は一人で喫茶店で時間を過ごすのが好きです。
その時は大抵、人を観察しています。
たまに行くカフェは通りに面した所に大きな窓があって、
そこのカウンター席に座って道行く人を眺めています。
どんなふうに歩いているか、
歩いている時、足の裏のどの部分が地面に付いているか。
重心はどこにあるか、
腕の振り方など、
おもに歩き方を見ています。
歩き方から、
その人がどのようにこの地上を捉えて、
そしてどのように接して生きているのかを
垣間見させてくれます。
療法の時には、
受療者の歩き方や立ち方、
全身のプロポーション、
髪や指先、
目や鼻の細部に至るまで観察します。
受療者には観察されていると、
気がつかれないように観察するのですが、
目をつぶっても、
その患者さんをありありと
思い起すことができるまで観察します。
なかなか一回ではできなくて、
耳の形が思い出せなかったり、
眉と目の間隔が思い出せなかったりした時は、
次にお会いした時にまたそっと観察します。
これを何回か繰り返していくと、
セラピストの中に受療者の像が立ち上がっていきます。
そうすると、
言葉でコミニュケーションするのとは、
また違ってその受療者のことを理解することができます。
目には見えない心、
言葉では説明することに限界がある気持ちのこと、
まず見えるものからはっきりとさせていって、
そうするとその見えたものから、
見えない物が語り掛けてくる瞬間があります。
私はレッスンや療法が始まる前、
だいたいが前の晩ですが、
明日いらっしゃる方を思い描いてから眠るようにしています。
当日にお会いした時に、
ちょっとした印象の違いや
変化にも気が付けるようになります。
これは療法の時だけに限らず、
皆さんの生活でもおこなってみて
ほしいことだと思っています。
ご自分のお子さんや
パートナー、
それからこの人苦手だな、
あるいは、
嫌いだなと思っている人にも応用できます。
その場合は、
嫌いな人でも受け入れられるようになる
バージョンアップ版になります!
そもそもの療法での観察法は、
感情を脇に置いて、
客観的に観察するというものなので、
嫌い、苦手と思っている人は、
その感情を抜きにして観察するので、
ハードルが上がります。
でも、それがいいんです。
感情を脇に置く練習になります。
そして、
感情を客観的に眺められる練習になります。
感情を殺す、
あるいは、感情を無かったものにするのではなく、
どうしてその人のことを苦手と思っているのかも
思考で分かろうとするのではなく、
感覚を通して腑に落ちると思います。
どうぞ生活に生かしてみてくださいね。
『歌を通して心と体を整える声の専門家』
シンギングセラピスト(歌唱療法士)平井久仁子
*
無料メールマガジンを発行しています。
「歌を通して自分本来の声を見つけるメール講座」
講座やコンサートのお知らせはこちらで先行してお届けしています。
体験レッスンもメールマガジン読者限定で行っております。
ご登録は下記からどうぞ
▼メールマガジン登録フォーム
メルマガバックナンバーはこちらからお読み頂けます。