イタリアのフィレンツェに住む順子・グレイさんから、
外出禁止令下での様子を2回に渡りお伝えしました。
そのイタリアも5月に入り、
2か月近くに及んだ禁止令が解かれました。
今回は、その様子を伝えてくれました。
*
ブログを読んでくださっている皆様、こんにちは。
前回2回にわたって、フィレンツエ(イタリア)のコロナウイルスの影響にともなう生活状況をお伝えしました。
現在では、外出禁止などの厳しかった法令も
すこしずつ緩和しつつあります…。
日本も、外出自粛や、様々な自粛で、
生活に不便を強いられる日がまだまだ
続いておられるかと思われますが、
今回は、日本も今後このような生活状況の回復への願いと、
コロナウイルスの猛威が下火になる
希望を込めてお伝えできれば・・と思っています。
日本ではゴールデンウイークの後半から
おわりの5月4日(月)の週以降、
イタリアでは緊急時以外の外出禁止
という法令が解除されまして、
州内(フィレンツェはトスカナ州に属します。)
の移動であれば、マスク着用、
人との距離を少なくとも1メーター保つ…
ということを条件に、外出が許可されました。
その直前の週末、
わたしは日曜日でもやっているスーパーに午後、
買い物に出たのですが、
まるで人々が長い冬眠から覚めたように、
通りに人があふれ出ていたことは
今でも目の裏に焼き付いています。
2日前の金曜日に歩いたときの
さびれた人影のない通りに比べて、
子供を連れて歩く家族、
自転車で、通りを横切る人たち、
街の各場所にある広場には、
あまりよい天気で日向ぼっこに、
本を片手に座っている人たち…。
(ちなみに余り街に人が戻ってきたので
きっとスーパーも混雑しているのだろう…と思いきや、
中はガラガラ、並びもせずにすぐ入れました。)
「家の中にいるのはもうたくさん!」と
自由を謳歌するような雰囲気が
明るい太陽の日差しとともに
外にあふれている感じでした…。
それから、2週間がたち、
今週からは、ほとんどすべての商業は、
再開の許可が出ています。
というわけで、デパートやお土産屋さんなども
営業はしていますが、
やはり各お店にも事情があるでしょう、
すべてのお店が、再開しているわけではありません…が、
徐々に開かれていくと思われます。
ただ、全く以前の様に戻ったわけではありません。
マスク着用と人との間をすくなくとも1メーターの距離保持は、
未だ法令のままなので、
デパートやブティックの入り口には店員さんが、
お店への入場の制限をマスクを付けて行っています。
店の営業は許可されたとはいえ、
まだまだコロナウイルスの予防には厳しいさまを見ます。
とはいえ、イタリアの文化の一つ…
といっても過言ではないほどのバール
(Bar;日本で言うとカフェ、喫茶店という感じですが、
お酒も扱います。)
もだんだん再開しつつあります。
イタリアは、コーヒーの文化、
それもエスプレッソマシーンで入れる、
とても濃いコーヒーを一口でのみほせるような
小さなカップでサーブされ、
そこにたっぷりのお砂糖を入れて飲むのがイタリア風です。
濃いコーヒーにたっぷり泡のたった
ミルクが入るとカプチーノ…
日本でもポピュラーになりました。
通常でしたら特に朝、仕事へ行く前に、
バールに行って好きなタイプのコーヒーを注文し、
いれたてのコーヒーを立ったまま
(イタリアの大抵のバールは、
座るか立つかで飲食の料金が違います!!)
グイッと飲んで、そして料金を払って
(支払いは先の場合もあります・・)
自分の仕事場へ向かいます・・。
そういうことで朝のバールは
たいてい混んでいます。
そしてバリスタさん達は、(コーヒーをつくる人…)
次々に注文をうけると間違えることなく、
慣れたさばきで、コーヒーを入れている姿は
見事なものです!
どんな忙しい朝でもイタリア人は
おしゃべりが好き!
(女性だけではありません!!)
そんな朝の街の中に流れる活気は、
コロナウイルスの外出禁止のためにすっかり、
閉ざされました…。
が、再びそんな文化、日常生活が、
徐々に戻りつつあります…。
お店は再開されたものの、
大抵のバールは狭いので、
人数制限を余儀なくされ、
バールの前にも列ができている場合もありますが、
それでも入れたてのコーヒーを飲める嬉しさと、
顔なじみのバリスタさんたちが戻ってきて、
バールの前を通り過ぎると、
人々の会話と明るい笑い声などが
外まで聞こえてきます・・。
もう一つ、
イタリア…特にフィレンツエの食文化の中で、
とてもユニークなものは、
牛の各種のもつ煮込みメニューで、
オーダーを受けてから、目の前で作ってくれます。
もっともポピュラーなものは、
サンドイッチのように、
大きな丸いパンの間にその具を挟んで出してくれます。
街によくある、スタンドでは、
例えば、フィレンツェ観光で
簡単に昼食を済ませたい時には、
安くて美味しく人気があるので、
どこのスタンドもお昼時には並んで買うほどです…。
そんな街のスタンドもコロナウイルスの影響で、
全て閉ざされていました…。
今週、久し振りに、
うちの近所のそんなスタンドやさんはどうしているかな…と
天気のいい中、散歩がてら歩いてみたら、
再開されていて感激しました。
ですが再開されて間もないのか
昼時だというのに客はまばら…
通常なら長い列ができるぐらいなのに…と思うと、
今日は予定を変えて
お昼はここで買うことにしました。
お店の人は、わたしを覚えていてくれて、
「君はいつも二人分を、
お持ち帰り用の箱に入れるんだよね、
スパイスも付ける?」と言って、
以前と変わらぬ親切な対応をしてくれました。
唯一以前と違うのは、マスクと手袋着用の対応。
でも親しみのこもった笑顔は同じです!
Grazie, a presto!
( ありがとう、またすぐ会いましょうね!)
と言って品物を受けっとって去りました。
早くお客さんが戻ってきて
今までのような人気のあるお店にもどってほしいなあ・・
と願わずにはいられない気持ちです…。
今までお伝えしてきたことは、
ほんの生活の一部ですが、
これを読んでくださる方に
イタリアの日常生活の回復を感じていただき、
今後日本の、コロナウイルスによる
生活状況の不便も、
少しずつ緩和されるよう希望を持って、
今後を暮らしていけるよう、
心から祈りしています…
ということで今回は終わります。
順子・グレイ
*
『歌を通して心と体を整える声の専門家』
シンギングセラピスト(歌唱療法士)平井久仁子
*
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