今年もフィンランドの歌の学校(ラウルコウル)からクリスマスのカードが届きました。
フィンランドのクリスマスの思いではたくさんあります。
日本のクリスマスのように賑やかなお祭りのような雰囲気はフィンランドのクリスマスにはありません。
フィンランドのクリスマスは家族で過ごす、温かな雰囲気のクリスマスです。
アドベントのツアーが終了すると、歌の学校も20日過ぎには冬休みに入ります。そうすると、学生は家族の元に帰ってクリスマスをお祝いします。
私も友達の家に招待されて一緒にクリスマスを過ごしたことがありました。
23日の午後に町のマーケットへ出かけ、車の荷台からはみ出すくらいの大きなモミの木を家の居間に運び入れました。
大きな古い箱の中には星や人形などツリーに飾られるものがたくさん入っていました。
お母さんがレースで作った星の飾りなど、その飾りひとつ、ひとつに思い出が重なるようで、「この飾りはね・・・」と話しながらもみの枝に吊るしていきます。
最後にもみの木のてっぺんに大きな金色の星を取り付けて、飾り付けが完成しました。
24日はお昼すぎになると、家族全員が次々にサウナに入って、身を清めます。その後に先祖の眠っているお墓参りに行くためです。
お花とキャンドルを持って人々がお墓参りにいく習慣があるのです。
クリスマス・イヴの日はお墓がお花とキャンドルの灯りに照らされます。
先祖の霊に祈りを捧げた後は夕方のクリスマスのミサに教会へ向かいます。
家に帰ってくると、オーブンの中から美味しそうな匂いがします。
朝から低温で焼かれたぶたの塊肉がクリスマスのご馳走です。薄くスライスして、そこにマスタードやはちみつを付けて食べます。
そのほかには赤い色が華やかなビーツのサラダ、鱈のにこごり、スープなどクリスマスの伝統料理が並びます。
25日、クリスマスの当日に目が覚めて居間へ行ってみると、クリスマスツリーの下にはさまざまなサイズの箱に色とりどりのリボンがかかったプレゼントがたくさん置かれていました。
私もお母さんからはマリメッコのショルダーバック、これは今でもお気に入りで大事に使っています。
友人からはカラフルな色の組み合わせの靴下とマフラーをもらいました。
クリスマスの朝に頂くのは、ミルクで炊いたお米にお砂糖とシナモンを入れたものを頂きます。そして、必ずアーモンドを一粒、お鍋の中に入れます。
器によそった時にはそのアーモンドがどの器に入っているかわかりません。みんな自分の器の中にアーモンドが入っているか楽しみにしながら食べます。
みごとにアーモンドが入っていたら、その人は1年中、健康と幸運に恵まれるという言い伝えがあるのです。
だから自分にそれに当たったら、みんなとっても喜びます。いい大人でも子供のように!!
どうぞ、みなさんもよいクリスマスをお迎えください。
平安と喜びに満ちたクリスマスでありますように!