ゆったりと寛いでいる状態って、いったいどのような状態だと思いますか?
温かなお湯の中に身を沈めて静かに過ごしている時の状態でしょうか?
あるいは、香りの良いオイルでマッサージを受けている時でしょうか?
そういった外部からの刺激を通して身体からゆったりと寛いでいる感覚を知覚することもできます。
でも、外部からの刺激に頼らなくても自分自身の力で、ゆったりと寛いでいる状態を体験できるシンプルな方法があります。
それは、自分にダメ出しをしないことです。
いつも完璧を目指して、自分のやったことに対して「こうすればもっと良かったのに!」とか、「なんでこんなこともできないの!」と自分に厳しい人は、うまくやらなければいけないと思っているので、身体は常に緊張しています。
身体の緊張を感じているけれど、その緊張をどうやって抜けばいいか分からない人は、自分にダメ出しをしないことを始めてみてください。
それから、声を出して、その声の響きでゆったりと寛いでいられる感覚を身につけることもできます。
「こうしなければ」というコントロールを脇に置いてあげて
自分の声の響きと繋がった時に、それを感じることができます。
その時に、涙を流す方もいらっしゃいます。
でもそれは悲しみの涙ではないのです。
何故自分が涙を流しているのかも思考は追いつきません。思考よりも先に、自分のもっと根源的な柔らかな部分に瞬時に触れて涙が流れるのです。
懐かしさを感じたり、ここに私が居てもいいんだという安心感だったり。
ゆったりと寛いでいられるからこそ、あなたの真の力が発揮できます。
アントロポゾフィー歌唱療法士 平井久仁子