
2月に入りましたね。
いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
自分の我を脇に置いて響きの世界に耳を開き、自分のまだ鳴っていない声を聴く時、
そして、そこから声を出したとき、不意に涙が流れることがあります。
静かに涙が頬を伝って流れて行く時があります。
泣いている本人は一体自分に何が起こっていて、どうして泣いているのだろうと思います。
そして、涙のわけを知りたいと思います。
この知りたがっているのはエゴの存在です。エゴはいつでも状況を把握していたい存在だから。そして、理由を探しに頭がフル回転し始めます。
でも、こんな時は静かに涙を流したいだけ流せばいいのです。ただ感じていればいい。
理由もなく泣いているのは、あなたの大切な部分に触れているから。そのことをあなたの深い所では分かっている。
忙しい普段の生活ではめったに触れることができないあなたの深い部分。その存在さえも忘れてしまっているその大切な部分に、どうぞしばしとどまっていることを許してあげてください。
そして、そうしている時に自分の身体の感覚を感じてみてください。その感覚こそがあなたそのものの存在です。
アントロポゾフィー歌唱療法士 平井久仁子