9月16日、17日は「ライアー響会の会員の皆さんの集まり」に参加しました。
私は90名近い皆さんたちに、フィンランドのフォークソングを歌う指導と分科会では、アンカヴァーリング・ザ・ヴォイスの指導を行いました。
コロナ渦で中止になったり、延期になった集まりや講座が今年に入ってから再開されるようになって、幼児教育の学びの場や治療教育の研修など、大勢の人達にアンカヴァーリング・ザ・ヴォイスのエクササイズを指導する機会に恵まれています。
アンカヴァーリング・ザ・ヴォイスが初めてという人達ともたくさん出会うことができました。
今週の13日から募集を開始した「基礎講座入門編」にもたくさんの方達が参加してくださいます。
お陰様で各日とも満席になりました。
一人でも多くの人に「アンカヴァーリング・ザ・ヴォイス」を知って頂きたいというのが私の願いです。
アンカヴァーリング・ザ・ヴォイスの生みの親であるヴェルベックは「全ての人に歌声がある」という信念を持っていました。
特に自分の声にコンプレックスを持っていたり、歌うことを苦手だと思っていたりすると、自分の声を嫌いになってしまうことがあります。
そして、益々歌うことや音楽から遠ざかってしまいます。
かくいう私も歌うことにコンプレックスを持っていました。
小さな声で家族にも聞こえないようにお風呂の中で歌ったり、押し入れに入って歌っていました。
でも歌うことには、ずっと憧れを抱いていました。
そして、初めてアンカヴァーリング・ザ・ヴォイスのレッスンを体験した時、自分が上手く歌えているかなんてことには全く気にならなくて、楽しく歌う事ができるということに感動しました。
そうしたら、この歌唱法を学んで、私も歌えるようになりたい!という気持ちがふくらんで、フィンランドまで行ってしまったのです。
音楽の知識がない人、日常的に歌うことの経験がない人、歌うことが苦手だと思っている人、そのような人達にこそ、自分の本来の声の美しさに触れて頂きたいと思います。
私は療法士として、病気の方達ともセッションをしています。
肺に疾患があって、歌うことが困難であったとしても、その人本来の声の響きはあります。
そして、自分本来の声の響きに出会った患者さんは、そこから力を貰います。病気の自分という私から、自分らしく生きるという力強さに変わっていかれます。
ヴェルベックは「声は決して病むことはない」とも言っています。誰の中にも「美しくて、完全な声」があります。
その声に触れてくださることを願っています。
アントロポゾフィー歌唱療法士 平井久仁子