今日は友人の所へ午前中に行きました。
最近口数が少なくなったご主人の事を心配されて、一緒に歌ってくれないかと依頼がありました。
約束した日の出掛ける間際に電話があり、今日は歌いたい気分じゃないと夫が言ってるんだけど、そんな状況でも来ていただけるかしら?と謝罪しながらおっしゃいます。
嫌なものは嫌でしょうし、無理やり歌わされても、ご本人の気持ちが良くはなりません。
芸術行為は頭が先ではなく、心が動いて行為を起こします。
彼の心を動かす事、何がいいかな?と考えて、小さなライアーを3台、一緒に持っていく事にしました。
このライアーは、9本の弦が張ってあり、指でつま弾いて音を出します。
一人にひとつずつライアーを持って、音を出していきました。丁寧に耳を澄ませて、自分の音をそして他者の音を聴きあいます。
小さな響きに誘われて、たちまちその音と共に、彼の心が歌い始めました。
耳を澄ませば、澄ませただけ、心の内面は穏やかになり、たくさんのスペースがうまれます。
そこから今度は歌を歌いました。京都のわらべ歌。それから、讃美歌。
若い時に合唱団で歌っていた時の事を思い出されたそうです。朗々とした歌声が響きました。
私が一番幸せを感じる瞬間です。その人の声で、その人らしく歌っている。その歌声を聞かせて頂いている時が、一番の幸せです。
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