絵を観賞していて思い出されたこと
シンギングセラピスト(歌唱療法士)平井久仁子です。
先日、渋谷の東急文化村へ行ってきました。
国立トレチャコフ美術館所蔵展で、19世紀後半から20世紀前半の絵画展です。
夫に誘われていったので、あまり興味を持ってはいなかったのですが、この展覧会はとても良いものでした。
宮廷絵画のようなきらびやかな物は殆どなく、ロシアの広大な自然の風景や、遊びに興じる子供たち、別荘の庭でくつろぐ人々など、その当時のロシアの人々の暮らしが描かれていました。
私が持っていたロシアの印象が変わりました。そこに描かれていたロシアの人々の生活は、とても豊かなものだったからです。
私が特に印象に残ったのは、家の玄関前のポーチに腰をかけて、膝には庭で摘んだであろう小さな青い花をのせて、物思いにふけっている女の子の絵。
その絵を観ていると、私も小さいころ、よく物思いにふけっていたことを思い出しました。
空に浮かぶ雲を見ながら、窓を流れる雨の粒を目で追いながら、色々な場面で物思いにふけっていました。そして、その時間はとても楽しいものでした。
レッスンの時にも大事にしています
アトリエ・カンテレで最初の個人レッスンが始まる時に、カウンセリングシートにご記入頂いています。
そのカウンセリングシートには様々な質問があるのですが、その一つに、「子供の時に好きだったことは何ですか?」という質問があります。
どうしてこんな質問をするかというと、小さい時に、誰からも指図されないで、自発的に行ったことが楽しいと感じることは、とても大切な事だからです。
「三つ子の魂百まで」という諺がありますが、そのころに楽しいと感じたことは、形は変わっているかもしれませんが、(例えば、お人形が建築に変わっていたり)本質は変わっていないことが多いです。
だからこの「子供の時に好きだったことは何ですか?」の質問は、自分が子供の時のことを思い出してもらう事、それから本質に気が付いてもらうという意図があります。
そして、カウンセリングシートの次の質問、「今現在、好きなことは何ですか?」に繋がっていきます。
子どもの頃に好きだった事と、今現在、好きな事は皆さん殆ど変わっていません。
カウンセリングシートに記入したことがある方は、気が付かれていましたか?
そして、これから記入する機会がある方は、こんなこと歌と関係があるかしら?と思うようなことであったとしても、書いて頂いて大丈夫です。
ご記入いただいたことは、大切に守られますのでご安心ください。
もちろん、書きたくないことは、書かないで大丈夫です。
あなたの自由な意思は、あなたが決めることができるのですから。
もし、今、毎日忙しいばかりで楽しみなんて無いと感じていたら、子どもの時に好きだった事、夢中になってやっていたことを思い出してみてください。
そして色々な理由をつけて、そんなことできない、そんな時間は取れないよと思わずに、どうぞやってみてください。
私も物思いにふける時間を作って、楽しみたいと思います。
*
[template id="282"]