一つ前の記事では、「歌と語りは響きの方向も、意識の方向も真逆」ということをお伝えしました。
記事はこちらからお読み頂けます。
それについて、ご質問を頂きました。
ありがとうございます。
直接的な答えを書いてしまうのは、
きっとご自分で答えにたどり着く様々な過程の
楽しさを奪ってしまうと思うので、
今日は、ご質問についてのヒントになるような記事を
書いてみたいと思います。
歌うように語ってしまうと、
情報が伝わらないということでしょうか?
歌にも言葉がある場合、
言葉の情報も伝えると思うのですが、
その違いはなんでしょうか?
というご質問を頂きました。
歌にも歌詞という言葉がありますが、
旋律を伴いながら歌う言葉と、
話す、または、語るのとでは、
決定的な違いがあります。
それについて、
ヒントになる言葉をシュタイナーは、
「音と言葉を通しての人間の表出」1922年12月2日
ドルナッハで行われた講演の時に次のような事を言っています。
頭の中で神経活動と呼吸活動が共鳴していますが、
今日の日常生活の中で人間は、
神経活動に価値を置いていて、
話す時は、神経系をより多く使う。古代の人は、神経系の中に深く生きてはいなくて、
呼吸系の中で生きていた。
それゆえ、言語音はより歌であった。でも今日でも、歌う場合は、
話す時の神経系の力を使って実行することを
呼吸の流れに取り戻すのだと言っています。
上記にあげた講演は、
「音楽の本質と人間の音体験」イザラ書房の中に入っています。
ヴェルベックが「声の覆いを取り外す」発声法を
生み出す過程で、様々な現象が起こりました。
その現象が何故起こっているのかを
ヴェルベックは理解できないでいたのです。
結婚してから、夫を介して、
シュタイナーと知り合う事になったヴェルベックは、
様々な現象について、シュタイナーに質問をしました。
この「音楽の本質と人間の音体験」という講演も、
シュタイナーがヴェルベックの質問に答える形で行われました。
どうぞ、興味がある方は、本を読んでみてください。
『歌を通して心と体を整える声の専門家』
シンギングセラピスト(歌唱療法士)平井久仁子
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