私がUncovering the Voiceを学びたいと思ったのは、
「自分の本来の声ってどんな声なのかしら?
その声を聞いてみたいな」
こんな動機から声の探求が始まりました。
そして、その探求は22年経った今でも続いています。
「Uncovering the Voiceにどんな興味を持っていますか?」
とお聞きすると、
「人前に出て話をする時、自分らしい声で、
人に聞いてもらえる声で話したい」という希望を話してくださる方が
大勢いらっしゃいます。
本当にそのような声で話せたら、素敵ですよね。
ではここで、どうして人前に出て話をする時に、
自分らしい声で話したい。
そして、人に聞いてもらえる声で話したいと
思っているのでしょうか?
自分に正直になって、心の中を見ていくと、
もしかしたら、
人前でたじろがない自分、
スマートな振る舞いができる自分などなど、
~であるべきという自分像が隠れていることに気づくかもしれません。
人前でたじろぐことを隠したいと思っている自分、
人前でへまをするかっこ悪い自分を隠したいと思っている自分、
こういう影に潜んでいる自分に気が付いてあげないと
いつまでも自分らしい声というのは、
遥か彼方にある夢の様な存在であり続けることがあります。
Uncovering the Voiceの生みの親、ヴェルベックは、
「人間の声は生まれながらにして、美しく、正しい」と言いました。
その声が成長していく過程で、声に覆いをかけてしまうので、
その美しく、正しい声が現れ出ることができないだけだと言いました。
理想を追い求めて、影に潜んでいる自分に気づかず、
置き去りにしていることも覆いとなっていると私は思います。
Uncovering the Voiceのエクササイズを続けていると、
光のあたっていない自分の存在に気が付きます。
そして、自分のダメな部分も、
緊張してしまってもごもごと口ごもってしまう自分も
受け入れてあげられるようになります。
そんな自分も含めてこそ、
自分らしい自分だと思えるようになります。
それは頭で分かるだけではなく、
それが体を通して分かります。
そうすると、結果として自分らしい声に到達できます。
そこに到達するには、本当に自分に正直に、
自分の声と向き合う時間が必要です。
自分の声にひたすら耳を傾ける事。
自分の声を他人の声を聞いているように、
客観的に聞く事。
主観的に聞いていると、
肝心なところを聞きのがしてしまいます。
声の響きを拒んでいる覆いは何だろう?
声の響きを抑え込んでいる覆いは何だろう?
それが何であるのかは、耳が教えてくれるようになります。
この間、私とレッスンを長年している方が、
「練習が機械的になると、自分の声がこれは違うと感じます。
そこに自分全体が参加していないことに気が付きました。」
そういうコメントを下さいました。
それを聞いて私は嬉しくなりました。
そして、またその方の声に変化があると楽しみにしています。
2023年1月から、
第2期の「Uncovering the Voice 覆いが取り払われた声の学校」が始まります。
1年をかけてじっくり、しっかりと体系的に学べます。
仲間と一緒に力を合わせて、自分の声に向き合い、自分本来の声を味わいながら、同時により自分らしい生き方へと変わっていけます。
Uncovering the Voice 覆いが取り払われた声の学校
歌唱療法士 平井久仁子