2018年10月27日に菅生まさ子さんの「昔話の世界」がアトリエ・カンテレで開催されました。
お越しくださった皆様、ありがとうございました。
当日の午前中は雨が降っていましたが、お昼過ぎからはピカー!と晴れて、
気持ちの良い日になりました。
「小さなこげた顔」、「マローンおばさん」などのお話、
谷川俊太郎さん、松岡享子さん、工藤直子さんの詩、
そして、ライアーの曲と盛りだくさんのプログラムになりました。
終了後は皆さんでお茶を飲みながら、其々の感想を聞き合ったり、菅生さんに質問をしたり、ライアーという楽器が初めての方は、試し弾きをさせて頂いたりと、少しの時間ではありましたが、皆さんと交流できたことは主催者としても、嬉しい時間となりました。
菅生さんが自宅で語りの練習をしている時に、隣の部屋で聞いていた息子さんから、
「お母さん、練習を重ねる度に、お話から距離ができているように感じるよ」と言われて、技巧的な話術になっているのかもしれないと思ったそうです。
それからは、お話を語る時には、言葉になる前の気持ちだったり、言葉が見つかるまでのもやもやとした言葉にならない気持ちだったりを感じながら語るようになったそうです。
昨日の菅生さんの語りには、それが現れていたと思います。
言葉から、言葉へ移る間(はざま)に”それ”が現れていたと思います。
そこに聞き手の私たちの魂や感情が揺り動かされるのではないかと私は思うのです。
語り部の声が鳴り、放たれて、また鳴り、放たれる。
そのリズムの中に、私たちの魂は誘われ、物語を旅する。
語り部の声が聞こえない、間(はざま)にこそ、物語の真髄が開示される。
その部分にいかに語り部としての自分を開くことができるか、菅生さんの語りを聞いて思いました。
歌う人もそうありたいと思います。
自分の声が鳴っている時だけではなく、自分の肉体から空間に放たれた時にも響き渡るような歌。
菅生まさ子さんの昔話の会に、今回は参加できなかったかたも、どうぞ次回を楽しみにしてくださいね。
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