今回は、小さな頃から声が小さくて、
響かないというコンプレックスを持っている方の
レッスンのご感想を紹介致します。
自分の声で安心感と安堵感が味わえました。
私は小さい頃から声が小さく、
あまり響かない声がずっとコンプレックスでした。
でも音楽は好きで、
小学校の担任の先生の影響もあり歌うことも大好きでした。
でも小さく響かない声が美しく変わることはなく、
いつの頃からか歌よりも楽器を演奏する方に
気持が傾いていきました。
リコーダーやライアーもその一つ。
リコーダーはさすがに演奏しながら歌えませんが、
ライアーは演奏しながら歌うことが可能です。
特に、幼児の前で演奏するときには、
歌は常に隣り合わせです。
私の声で歌って良いのかしら…?
子どもたちに歌が届いているのかしら…?
と、不安に思いながらいつも歌っていました。
平井先生には何度かお会いしているので
個人レッスンでの不安はありませんでした。
まずは唇をブルブルと震わせながら
口のまわりの緊張をほぐしていきます。
そして、レッスンが始まって間もなく、
「歌い始める前に何をしているか考えてみてください。」
とのこと。
えっ!なんだろう??と考えていると、
「息を吸ってますよね」と、
「普通の呼吸で歌いはじめて下さい」
とのお話がありました。
そうです!
私は無意識に息をスッと吸い込んでから
歌いはじめていました。
そして吸った息は、
お腹でキープしながら声を出すので
腹筋には常に力が入った状態で歌っていたのです。
歌いはじめの呼吸は
知らないうちにくせになっていたので、
自然の呼吸の中で歌いはじめることが
今回のレッスンの目標になりました。
歌い始める前に緊張をほぐしても、
歌い始めの呼吸ひとつで
肩にもお腹にも力が入り、
緊張状態に戻っていたとは。
本当に驚きの発見でした。
自然な呼吸での歌い始めができるようになってきたところで
新しい課題が。
森の奥の湖にたちこめた霧を
横に動かすように意識して声を出してみましょう。
先生の提示してくださるイメージは
大変具体的でわかりやすいのですが
なかなか上手く霧が動かせません。
では今度は 太陽の光が雲間から
地上に差し込むように、
そんなイメージで高いところから
自分の身体の後ろまで音をとどけてみましょう。
声を出しながら自分の声のシャワーを浴びているような、
包まれているような安心感と安堵感、
そんな優しさの空間を感じ取ることができました。
自分の声でそんな感覚を味わえたなんて不思議でした。
きっと、
子どもたちの前で歌うときも
そんなイメージを持って
空間に音をとばせたら良いのでしょうか。
ひとつヒントをもらえたレッスンでした。
先生のレッスンを受けた数日後、
リコーダーのコンサートに行って来ました。
リコーダーの吹きはじめも
自然な呼吸の中で演奏はスタートしていました。
私はなんであの癖のある呼吸をしていたんだろうか?
ちょっと恥ずかしく思いました。
しばらくは自然な呼吸と
息継ぎが私の課題になりそうです。
無駄なことをやめて、もっと楽に声を出す
自分が無意識に行っていることを
意識に上らせることは大変なことです。
なかなか自分では気が付かないのです。
「歌い始めに何をされていますか?」と、
私の問いかけに対しても、
ご自分が余分に息を吸っている事には
気が付いていらっしゃいませんでした。
歌い始めにも、
顎とお腹の筋肉が柔らかく緩んでいれば、
自分から息を吸いに行かなくても、
歌い始められます。
でも、
歌い始める時は、
必ず空気を吸ってから歌い始めるのが習慣になっていれば、
それは永遠に行われます。
息を吸い込む行為は、
それだけで体に力が入ります。
肩や胸、脇腹、お腹の筋肉を固くします。
すごく無駄なことを
わざわざ行っていることになります。
そこに気が付いてもらって、
意識的になって、
空気を吸いにいく行為を止めてもらうことを
レッスンでは徹底しました。
空気を吸いに行かないでも、
充分に歌うことがきることを実感してもらい、
もしも古い癖が出てしまって、
吸いに行ってしまった場合は、
その事実に気がついてもらうこと。
吸ってしまったことに気が付いたら、
落ち込む必要はなくて、
次は吸わないようにすればいいだけのことです。
全然、恥ずかしいことなんて、ありません。
いつの間にか、それが必要なことだと
思いこんでいただけのことです。
それがもう必要ではないことに気が付いたら、
それをしないことに決める事。
その繰り返しです。
でもその繰り返しがとても必要なんです。
そうやって繰り返し意識に上らせてあげて、
自分の無意識にやっている事に
光りを当ててあげる。
その繰り返しが、
新たな自分に作り変えてくれます。
そして、
それが新たな癖として習慣化されていきます。
呼吸しているのを忘れる
呼吸を忘れる為のエクササイズというのがあるのですが、
そのエクササイズがうまく行えるようになると、
自分が息を吸わなくちゃ!という
コントロールを外せるようになります。
自分の内側から吐き出される息と、
外から自分の中に入ってくる空気が
自然に交換されて、
自分が呼吸をしていることさえ忘れてしまって、
大きな循環の中の一部のように
感じられるようになります。
この方から後日またメールを頂きました。
保育園の子供たちと歌っているとき、
歌う事に抵抗がなくなっていることに気が付きました。
子どもたちと過ごす貴重な時間をもっともっと楽しみたいです。と、書かれていました。
歌っている時に、
あまりにも自分に意識が向いてしまうと、
自分が歌っていいのだろうか?
などの不安が出てきてしまいます。
でも、
声に掛けられた覆いを外す発声法では、
自分を越えた響きの世界に
意識を向けてもらう練習をします。
そうすると、
歌っている時の自分を
意識している暇がなくなります。
(ストレートな言い方をすると、自意識過剰が無くなります!)
響きや音楽の方に
自分の意識を注いで、
それを自分を通して歌うことに
一生懸命になるので、
自分のことを心配している余裕なんて
無くなるのです。
そんな風に、
歌ってくれる大人がいたら、
子どもたちは幸せだと思います。
自分のエゴを離れたところからの
歌を子供たちに聞いてもらえますし、
本当の意味で、自分が開かれた状態を
ありのままの自分の姿を示していると
私は思うのです。
大人のそういう姿を子供に示すこと。
それはこれから成長していく
彼らの良いお手本になります。
そして、子供に限らず、
あなたのその姿が、
周りの人にも影響を与え続けます。
今までの人間関係も変わってきますよ!
あなたがやってしまっている、
不必要な事って何ですか?
歌う前に余分な息を吸い込んでから
歌っていませんか?
まずは、ここから変えていきましょう!
他にも、自分がやってしまっている
無駄なことは何だろう?と思った方は、
私がお手伝いできますので、
どうぞ個人レッスンにお越しください。
一緒にレッスンをして、
不必要な覆いを取り外して、
新たな自分に生まれ変わりましょう!
とことんお付き合いいたします。
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