「身体感覚をひらき、心をひらいて、耳をひらく」と題して、
10月の末から、11月の上旬にかけて講座を開催しました。
上記の写真は、講座参加者の皆さんから頂いた「好きな音」です。
講座当日までに一番好きな音をひとつ考えて頂きました。
自己紹介を兼ねて、
参加者全員の一人ひとりの好きな音を発表して頂き、
何故その音が好きなのか理由も話して頂きました。
その話を聞いていると、その人の大切にしていること、
関心があることがその好きだという音に象徴されていて、
親しみが湧いてきました。
そこからもう大人になると、
めったにする機会がない、
身体を使ったアクティビティーを行っていきました。
足の裏の感覚、
身体の背中側の感覚など、
ふだん使われない感覚を目覚めさせていきます。
普段の生活の中で使われている感覚は
残念ながら大概限定されてしまいます。
例えば、
身体の使われ方も同じ所の筋肉しか使っていません。
だからたまに山登りや運動をすると、
筋肉痛を起こすのです。
普段動かすことがない筋肉が使われたからです。
それと感覚も一緒で、
同じような毎日を送っていると、
使われないで眠っている感覚があります。
または、その感覚が開かれていると、
ストレス社会を生きる為には適さないので、
あえて眠らせているという方もいらっしゃるかもしれません。
でも、
そのことに気が付いて眠らせているというのならいいですが、
それに気が付いていない人の方が多いと思います。
自分の感覚が十分に開かれていない場合、
この世界で起こっていることの半分は気が付かないままに、
毎日を過ごしてしまっているのではないかと、
私は思います。
それは
とてももったいない事だと、
私は思うのです。
それはまるで、
世界の美しさに半分しか気が付かないようなものです。
自分の感覚を磨く事を、
大人になってからは、
こつこつと鍛錬していく必要があると私は思います。
その為に、私はレッスンをしたり、講座を開いています。
今回の講座で頂いた感想をご紹介致します。
様々なアクティビティーを通して、
身体の感覚が開いていくと、
自然と心も解放されていって、
繊細な響きの楽器の音色が体に満ちました。
最後の声のエクササイズでは、
皆さんの声と共に、
自分の声も一緒に溶け込んで
本当に気持ちが良かったです。*
導入で童心に戻って遊び感覚で出来たことが
リラックスに繋がり固まっている身体を
少しずつ開けたことが嬉しかったです。ミニシンバルやゴングの異なる波動が
身体に染みていくのが心地よく、
また鉄の棒の響きが材質の違いで
自我に働きかけてくれることが新たな発見でした。
プリムライアーの柔らかい音色に抱かれて、
参加の皆さんと楽しく音を繋げたことが印象に残っています。
今日出会った参加者から生まれる響きが
その時にしか味わえないいとおしさを感じました。*
身体全体でバランスをとっていると思っていましたが、
前向きの時は視覚でバランスをとっていて、
後ろ向きの時は気配でバランスをとっていると気付いたことです。
響きによって、
聞こえる身体の位置が違うんだな、
と感じました。耳だけで聴いているのではなく、
身体全体が耳なんだと思いました。*
唇をぷるぷると震わせたり、
くるっくるっの音のイメージをしながら、
音階に合わせて歌うことで、
声の出し方に余裕と幅が出たことです。
そして、
とても面白くもっと歌っていたいと思ったことです。
合唱も始めは、間違わないように歌おう、
と思っていましたが、ま、いいか、と開き直ったら、
どんどん声が楽にでるようになりました。音を聞く時に後ろから聴くことを意識するようになりました。
まだ、はっきりはしませんが、
なんとなく余裕を持って聞いているように
感じています。音でイメージを広げるのは、
私には合っているようで面白いので
色んな音に合わせて家事をしてみます。
声の出し方、聴き方に幅がでるとは思いませんでした。大きな気付きでした。*
おかげさまで、
緊張もなく楽しく受講することができました。
うまく歌いたいと思うあまり自分の声を
閉じ込めていた事に気付きました。*
身体感覚をひらくアクティビティでは、
正直に身体感覚を見つめそれに属して動いている時、
向けている意識の対象が頭の中に満ち思考の入り込む余地が無い
(思考が現れると身体が硬くなり感覚が閉じてしまう)ことを感じました。
細い板の上を歩く、前方へ後方へ、
目を開いてと目を閉じての体験が印象的でした。響きの楽器のアクティビティでは、
耳だけではなく、響きを皮膚、骨、筋肉、血液、
身体の内にある包まれた空間など
様々な部分で受け取っている様子を味わいました。キンダーハープの弦を響かせる、
一音を受け取り自分の一音を乗せて次へと送る
(入って出ての流れ、音の繋がりの中に自分がいる感覚)体験が
心地よい印象として残っています。声のエクササイズでは、
自分の顔を自分で見たくとも
鏡や写真でしか見れないのですが、
私に聞こえる自分の声って
皆んなに聴こえているのと違いがあるのか
という疑問が出てきました。現代人には聴こえない、
古代の人々には聴こえていた音の存在があると知り
探求したくなりました。ジャッジをしないでそのままを聴く鍛錬が
鍵になるのですね、
実行に移さねば!
日常生活のあちこちで と思っています。*
小さな頃、運動は苦手だったのですが
平均台は好きだったことを
久しぶりに思い出しました。その頃のようにはいきませんでしたが、
普段とはまったく違う方法で
集中して歩く楽しさを感じました。目を閉じて歩いた時には、
常日頃は圧倒的に視覚に頼っており
(そのほかの)聴覚や触覚・嗅覚などを
眠らせているのだなぁと実感いたしました。音フェチ(笑)な私には、
どの楽器の音色も魅力的で
楽しいアクティビティでした!ライアーを皆さんと一緒に奏でて
即興の曲が生まれた瞬間が一番印象的です。鉄の火箸のような楽器は、
力強くてハッとさせられる「目覚め」の音だと
私も感じましたが、
実は少し苦手な音でした。
微かな風に揺られて鳴ったなら
好きな音かもしれない…と感じました。それからゴングの音色がとても素敵で、
自分でも奏でてみたいと思いました。声を張り上げずに歌う、
声を合わせて歌う、声の輪の中に座る。
どれもリラックスできて気持ちよかったです!*
自分の感覚に鋭敏になり、
耳をひらいて、歌を歌う。
この行程が素晴らしく、
最終的にとても素敵な体験へと導かれました。
この体験を自分の音楽活動のなかで生かしたいです。
また、ピアノレッスンなどで、
生徒さんたちに「音をよく聴いて」と
話すことが多々ありますが、
感覚からアプローチすることの楽しさ、
効果を感じることが出来ましたので、
ぜひ実践していきたいと思います。
この講座は、来年も続けて開催していきたいと思います。
ご参加頂いた皆様、ありがとうございました。
『歌を通して心と体を整える声の専門家』
シンギングセラピスト(歌唱療法士)平井久仁子
*
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