ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたか?私は前半は自分の為の学びで研修に参加しました。後半は、シュタイナーの幼児教育に携わってる方達に、Uncovering the Voice歌唱法の指導を行いました。3,4カ月毎にお会いして、学びを深めています。
クラスの終わりに、次にお会いするまでの間に、各々がどんな練習に取り組むかをお聞きしました。
自分でこれをやると決めて、それに取り組んでもらうことが
モチベーションを維持できますし、なにより、実を結ぶ練習になると私は思っています。
クラスの中で人間には3つの響きがあるという話をさせて頂きました。
1.導入の響き
2.拡張の響き
3.反射の響き
なので、一人の生徒さんは、この3つの響きの練習をしたいので、具体的な練習方法を教えてくださいと質問されました。その人のやる気が熱波のように伝わって来て、私は頼もしいと思いました。そして、その熱を今日行った基礎練習に注いでくださいとお答えしました。
Uncovering the Voiceの場合は、まず導入の響きを獲得することなのです。最初は小さな鈴が鳴っているような響きから始まります。そして、そのささやかな響きが徐々に豊かになっていきます。そうなる為には、段々と自分の耳が響きの世界に開いてい行くと同時に、自分の内側と外側にスペースが広がって行くことと関係しています。
今まで聞き取れなかった微細な声の響きに耳を開いていくこと、そうすると、響きの世界とより強固に自分が繋がることができます。
こういった練習はテクニックだけでは獲得することができません。
響きがやってくるのを辛抱強く待つことも必要ですし、次から次へとやってくるマインドの言葉に邪魔されずに、自分の内側を静かにして、自分の感覚に集中する力を養う事も必要になってきます。
早くその先へと学びを進めたい気持ちをぐっと自分の内に保持して、それを達成させる為のエネルギーにして頂きたいと思います。
Uncovering the voiceの道は長期戦です。だから確実に一歩一歩進んでください。そしていつも、急がば回れを思い出してください。
響きは力で押し出すものではありません。
自分の内と外で育てるものです。響きの世界と自分の間にスペースを作って、そして同時に自分の内側にもスペースを作っていく。そうすると、そのスペースに響きが満ちていきます。
アントロポゾフィー歌唱療法士 平井久仁子