先月10月23日に「つくばライアーの響き」で行った講座の感想を頂きました。
掲載の御了承を頂きましたので、ご紹介させて頂きます。
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私は自分の声は好きではありません。
特に機械を通して聞く声は自分の声と認めたくないところがあります。
でも、昨日の講座中、自分の耳に自分の声が聞こえてきたのです。
それは、機械を通して聞くのとは少し違いながら間違いなく自分の声だよね、と認識できる声でした。
これまで何度も講座を受ける機会がありましたが、
先生の言われる身体の使い方を真似てみる、できた!できない!
なんとなくその時は声が出るようになった気がする、と思っていました。
でも、昨日はそこで聞こえてきたのは全体の美しい響きより「私自身の声」でした。
帰りの車中で先生にそのことをお話したところ、
「耳の開き方、聞こえ方が変わってきたということ」とのことでした。
それは、自分自身を認める第一歩なのかもしれない、と気づいたところです。
今ライアーを持つ時間もほとんどないですが、
自分の声を聞くとは、そして、耳を傾けるとは、、、とても深い一歩をいただけた気がします。
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講座は様々なエクササイズによって心身共にゆっくりほぐして頂いた後に、
皆さんと響き合うのがとても楽しみで、
今回もとても美しい響きで空間が包まれていく至福の時間となり嬉しく思いました。
平井先生が話して下さった「原響」に深く感じ入りました。
遠くから響きがやってくる感覚、器にどのように入れるか、
準備することによってきれいな形の器で響かせること、
どれも本来の自分の声と出会う大切な内容でした。
そして改めて平井先生の美しくあたたかな温もりが感じられる歌声に触れ、
心穏やかな気持ちとなりましたことに感謝するばかりです。
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楽しみにしていた一年ぶりの平井先生の歌の講座。
空間をたっぷり使い、平井先生の深く温かな声で誘導していただきながら、
声を出したり、動いたり...身体も心もリラックスできました。
声のキャッチボールや福助さんの手遊び歌を皆さんと共にしている時、
どこか違う世界にワープしたような...不思議な感覚になれたこと、
自分の身体の周りを両腕を回しながら声を出す時、
身体に沿ってと大きく空間を取ってとの響きの違いを体感できたことなど、
今まで感じたことのない感覚になれたことが、とても心地良かったです。
平井先生がおっしゃっていた言葉で私が一番心に残ったのは、
「どんな感覚も自分が感じたことは真実です。」と、
「原響という場所があり、そこから響きはやってくる。
なので自分という器をどう整えるかによって響きや自分の声も変わる」です。
自分という器を整えることの大切さ、そして素直、謙虚、感謝、それをいつも忘れないように...
と思っていましたので、何か繋がったように感じました。
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自由に間隔をとって、ゆったりと座り、いつもの唇を震わせるワークと、
ピアノに合わせて音階を上下する発声等をしました。
広い会場は初めてでしたので、二人組になって遠く離れて2列で向かい合い、
声を届け合ったり、動きながら歌うことも体験できました。
先生から紡ぎ出される具体的に豊かなイメージが浮かぶお言葉に導かれて、
様々なワークを通して心身共にリラックスでき、声も音も原響から響いてきて、
流れながら動いていくということが実感できた充実した時間でした。
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普段の生活ではあまり意識して使う事がない感覚、
それをUncovering the Voiceのレッスンでは使います。
皆さんの感想をお読み頂くと分かるように、
それぞれの方が、それぞれに自分の感覚を通して、
感じていらっしゃいます。
それがとても大切な事です。
「ああ、このような感覚を感じている時、
こんな響きの声が出ているのだな」
そこに気が付けるようになると、
段々と自分で再現できるようになります。
そして、出してみた声の響きが違っていたりするときでも
どこをどうすれば響くようになるのかが分かるようになります。
耳を澄ませて主観的なジャッジを外して、
本当の自分の声が聴けるようになると、
今度は、自分の声の響きがこうすればいいよと
導いてくれるようになります。
その声をよく聴いて、
響きが行きたいように、
響きが通りたいところを
ただ開けてあげればいいのだと分かるようになります。
聴く事については下記ブログ記事もご参照ください。
客観的に自分の声を聴くということ
歌唱療法士 平井久仁子